株式会社「C8」





もう一つ、設定上その間に誰かが遺体を調べ、遺体が偽物だと気付き自分がまだ生きていると知られてはマズい。冬真と慎也が繋がっていると雅に教え、後日冬真のフリをして遺体を隠させた。

もちろんこれは冬真に自分が生きていることを気付かせる為にした事だ。

その後、彼は役目を終えた雅を殺した。



『何故だ!何故殺す必要がある!?死んだフリまでしてお前は何をしようとしているんだっ!』


『………「C8」を消す為だよ。自分で作った会社だがな…。』


『!?』


『…さっき此処に来てた男、誰だと思う?』


『………。』


『…戸羽信孝(トバノブタカ)、八代の親父だよ。』


『!!、……八代からは父親は死んだと聞いたが…。』


『ま、親子の縁切ってるからな。八代にとっては死んだも同然だろ。』


『仮にそうだとして、八代の父親がお前のした事と何の関係がある!?』



戸羽信孝、戸羽八代の父親。

八代は「C8」のメンバーに父親は死んでいると話していた。

それ以上詳しい事は誰も知らない。



『八代の親父、犯罪組織の人間なんだよ。だからかなり昔に家族と縁を切ってる。ほら、「アイアンメイデン」って知ってるだろ?実体の無い闇の組織。戸羽信孝はそこのトップ。』


『!!』


『んで、何でその八代の親父と今回の事とが関係あるのかって言うとだ…。』


『………慎也、まさかお前…』


『ん?…ははは、スゲェ顔。まあそのまさかだよ。俺は「アイアンメイデン」に加入してる。……犯罪組織にとって裏社会で仕事してる連中は邪魔でしかないのは分かるな?「C8」は目立ち過ぎてる。邪魔なんだよ。』



裏社会で会社を作って働く人間は、犯罪組織の情報を各組織で共有し合い潰そうとしている。一方で裏社会の制圧を企む犯罪組織。いわば、対立し合う仲。

慎也がした行動は「裏切り」。

犯罪組織に「C8」を売ったのだ。

おおかた以前からこの計画を立てていたに違いないだろう。それに気付かなかった自分達も自分達だが、犯罪組織に入って何がしたいと言うのだ。



『金だよ金!全ては金の為だ!』


『金?………そんな物の為に俺達を?』


『おいおい、そんな物って何だよ。世の中金が全てだろ?』


『…俺が知っている慎也は仲間を大切にする奴だっ!金の為に仲間を売るような奴じゃ無いっ!』