男の名は水樹冬真(ミズキトウマ)、年齢不詳。
身長182cm、体重67kg
10月29日生まれ、AB型
スーツの上から白衣を着ている闇医者。
赤茶色の髪に黒のメッシュが入った奇抜な髪色が特徴。冷静沈着。
主に担当する依頼は臓器の売買、訳ありな患者の治療。
組織での役割は怪我の治療。
特技は全臓器のオペ、速読、英会話。
亡くなった浩子の兄と親しい仲だった。
数少ない浩子の理解者。
「八代、お前は帰れ。」
「は?でも…盗聴がっ…」
「良い、浩子に聞いて俺がやっておく。だから今日はもう帰れ。」
八代はこの男が嫌いだ。理由は当の本人ですら良く分かっていないが、いつも思う事は『何故浩子の理解者面をしているのか』。
冬真もまた、八代や浩子と同じように開業当初から一緒にいる。
何故、自分よりも浩子の事を分かっているような素振りなのか…。
浩子の兄と特別親しかったから?
しかし彼女は自分の兄以外には誰にも心を開かない。
なのに何故。
何故この男は浩子に説教等出来るのか。
「…………チッ。」
八代はいてもたっても居られなくなり、その場から去った。荒々しくドアを閉めた為、沈黙した室内に大きな音が鳴り響く。
冬真は無言のまま煩いテレビの電源を切った。
そして、依頼の報告書を浩子のデスクに置き、先程から突っ立っている彼女に歩み寄る。
普段は不機嫌そうな表情をしている彼女だが、今はバツが悪そうな顔をしている。反省しているのかしていないのか、銃は手に持ったまま。
流石にそれは危険なので、冬真は一先ず二丁共取り上げて自身の白衣のポケットへしまい込む。そのずっしりとした重みに、どこか懐かしさを感じた。この銃は、両方共浩子の兄が使っていた物だ。
「……おいで。」
決していつもの優しい声ではない。怒りを含んだ低い声。
浩子は手を引かれソファーに座った。隣に冬真も座る。
これから何を言われるのかは浩子自身良く分かっている。逃げようとも思わない。少しやり過ぎた。自分を制御出来なくなったのだ。
『仲間意識』『優しさ』
それはどちらも、亡くなった兄が大切にしていた物。しかし、今となってはその二つ共不必要な物としか思えない。
あの悲劇が…
大好きだった兄の死が…
当時、まだ子供だった浩子の心をねじ曲げたのだ。
