八代はターゲットと共に彼女のSPとして潜入し、浩子と皐月も社員に紛れてして潜入する。皐月の場合は重役の息子と言う設定だ。
この日依頼者の学には、適当な用事を作ってもらいアリバイを作る為県外の実家へ帰ってもらう。此方が彼女を暗殺したとしても、今回の学会の事実を知る社員達は彼に疑いを向ける可能性があるからだ。あらぬ噂を流されている彼がパーティーに出席していると、「殺した」と言う事実性が無くとも不利な立場になるのは明らかだ。
まず、計画通りに進んだとして黒野がどのように会場へ潜入するか分からない。立間の交際相手だとしても、パーティーの主役であるCHM社社長の愛人と言う立場の彼女が、彼をパーティーに誘う等とは考えられない。
それにCHMの社員だけのパーティーでは無い。この日だけはライバル企業や県外の企業、海外の企業が出席し各企業それぞれの重役達が集まる。ハトヤマの人間もいる中で、黒野が何の変装もせずに現れる事は無いだろう。
暗殺までのシナリオは既に出来ているが、黒野をマーク出来なければ意味が無いのだ。
「火曜日、立間と接触する黒野をつけて寝泊まりしてる所を突き止めるしか無い。当日、変装していようがその拠点から出て行く人間が黒野だ。そのまま黒野と会場に入る他無いわね。」
「…俺は当日豚女と会場入りするから社長がやれよ。」
「じゃあ僕は浩子さんより先に会場へ入ります。随時無線で状況の報告をお願いしますね。」
誕生日パーティーは金曜日。あと五日。木曜の深夜はガーデンホテルへ潜入し、当日のシナリオに必要な「仕掛け」をする。
そして火曜の夜から水曜日にかけて。この間の黒野の行動によって、ガーデンホテルでの計画を実行するかしないのかが決まる。
火曜の夜に立間と接触し、ダミーのパソコンによってデータが奪えないと判断した黒野は、彼女と別れた後すぐに彼女の職場のパソコンへとハッキングする。しかし、八代がプロテクトを施した為に新薬のデータには手が出せない。
そこで、黒野は次の行動に出る。組織の人間ならば此方の存在を意識して、すぐに仲間と共にCHMに侵入し直接データを奪いに来るだろう。しかし、そこにあるのもまた八代が用意したダミーのパソコン。彼等は何もする事が出来ない。
