「さてと…どうしたもんかね」

耕介が夏彦の顔を見る。

「俺に判断しろと?」

「不良探偵にリーダーの権限を与えるのはマズイだろ?」

嘲笑うように言う耕介。

その発言に不満を覚えつつも。

「そうだな…三つに分かれるか。俺、探偵、冴子ちゃんと俊平君と雛罌粟ちゃんの三人っていうのはどうだ?」

「私達だけ三人…?」

雛罌粟が呟く。

単独行動の耕介と夏彦が心配のようだ。

「大丈夫、俺はボクシングや空手を習っているし、探偵も…護身術くらいはできるだろう?」

前髪越しに耕介を見る夏彦。

「信用されて嬉しいよ…有り難すぎて涙が出てくるぜ」

耕介はケッと毒づいた。