ドサリとうつ伏せに倒れる学ラン。

歓声を上げていたギャラリーが静まり返る。

「大振りすぎる。威力があってもただの扇風機だ…当たらなければ何の意味もない」

軽く腹に手を当てたまま言う夏彦。

とはいえ、その威力は強烈だった。

もう一発腹にもらっていれば、夏彦とてダウンを喫していたかもしれない。

流石、この地下闘技場で最強の一人に数えられるだけの事はある。