一時間後。

夏彦、冴子、俊平の三人も事務所にやってきて、ささやかながら省吾の歓迎会が催された。

冴子は既に省吾とは顔見知り、俊平も冴子から彼の事は聞かされていた。

夏彦は賞金首として省吾と一度相対しているだけに、少々憮然としていたが、事情を聞かされてとりあえず納得しているようだった。

「随分と未成年が多いんだな、この探偵事務所は…」

面子のうちの四人は学生。

犯罪に関わる仕事の多い私立探偵の事務所に、未成年が頻繁に出入りしているというのはどういうものか。

「かてぇ事気にすんな」

耕介が笑う。

「コイツらなかなか役に立つんだぜ?賞金稼ぎは腕っ節強ぇし、雛罌粟や冴子や俊平は犯罪者誘き出す囮に使えるし」

平気で未成年を餌に使う不良探偵。