チラリと。

運転席でハンドルを握る省吾を見る耕介。

耕介の視線に気付いた省吾も。

「……」

何を言わんとしているのか悟ったらしく、頷く。

最初は犯人の仲間かと疑った省吾だが、この男は信用に値する。

命懸けで冴子を守り、車で攻撃ヘリに喧嘩を売ろうとしているこんな馬鹿な男が、悪党の筈がない。

耕介は助手席の窓から片手を出し。

「Fuck youだ」

アパッチに向かって中指を立てた。