10人前後、ハンヴィやサブマシンガンを持った武装集団。

誘拐犯というよりは、テロリストグループだ。

少なくとも運び屋と探偵の手に負える相手ではない。

「冴子、お前警察に電話しろ」

耕介が冴子にスマホを渡す。

「お前が直接、警察に自分の無事と、俺と省吾が誘拐犯じゃない事を伝えて、警察に保護してもらうんだ。こんな面倒な相手、俺達だけで解決なんてやってられるか」

「…はい…!」

後部座席で冴子は頷いた。