ならば。

「探偵、ちょっと運転頼む」

時速100キロオーバーで、いきなりハンドルから手を放す省吾。

「おいおいおい!」

助手席の耕介が、慌ててハンドルを摑んだ。

その間に省吾は。

「No.3」

車内で番号を叫ぶ。

同時にBMW735iのトランク部が開き、中から自動拳銃ベレッタM92が射出される!

落下してきたそれを運転席の窓から手を出してキャッチした省吾。

彼は窓から身を乗り出して、追跡してくるハンヴィのフロントガラス、前輪に全弾撃ち込む!