市街地を走るパールホワイトのBMW735i。

空は快晴、街中を薄着の若い女性達が行き交っている。

夏休みはまだ続いている。

空調の程よく効いた車内から見える光景は開放的な夏の日そのもの。

最高のドライブ日和だ。

「仕事じゃなけりゃな…」

助手席で小さくぼやく耕介。

それには答える事なく、サングラスをかけた省吾は黙々とハンドルを握って運転している。