サハクィエルを取り押さえた事で、事件は解決を見た。

雛罌粟が警察に通報し、急行した警察官にサハクィエルの身柄を引き渡す耕介。

「また派手にやったな、蓮杖」

徳さんが困惑顔で周囲を見渡す。

現場となった車道は大混乱していた。

パトカーの赤色回転灯が道路を埋め尽くしている。

今後数時間に亘って通行止めとなるだろう。

警察官が迂回路へと車を誘導している。

「まぁ警察時代からお前は問題児だったからなぁ…もうちょっと迷惑を考えてだな…」

「説教は勘弁して下さいよ、徳さん…」

顎の無精髭を撫でながら、耕介は溜息をつく。

「ちっと今日は疲れてんス…事情聴取は明日でいいスか?ちゃんと出頭しますから…」