コンテナの上を、サハクィエルはゆっくりと歩く。

「殺したという事実の重さに負けなければ、人殺しの経験は戦闘において強みとなる…そういう意味では貴方の強さには期待してたんだけど…ね…」

「……」

耕介の心拍数が、少しずつ早くなる。

「今更一人殺すも二人殺すも同じでしょ?開き直ればいいじゃない…私はそう思うけど…ま、心の弱い人間なんでしょうね、貴方は」

そう言って蹴り足を上げ。

「See you」

耕介の側頭部を思い切り蹴り飛ばそうとするサハクィエル。