耕介とレイノルド。

二人は肩を並べてサハクィエルの行く手を塞ぐ。

「あら…ビルの屋上で殴り合ってた二人が意気投合したの?」

薄く笑うサハクィエルの言葉には返答せず。

「どこへ向かうつもりだ、サハクィエル」

レイノルドは言う。

その言葉の先を拾うように。

「わかってんぜ」

耕介が呟いた。

「レーザーで街を撃った理由…イカレたテロリスト女が無差別テロを起こしたように見えるが、内実は違う…街のあちこちで爆発を起こし、混乱に乗じてこの場から逃走すると見せかけて…」

耕介はサハクィエルを睨む。

「お前が向かっていた方向…こっちにあるのは首相官邸だよな…?」