冴子は容姿端麗、文武両道、頭脳明晰、優等生な、非の打ち所のない女子高生。

おまけに学校では生徒会長という才媛。

気の強い性格で、相手が男であろうと不良であろうと、己が正しいと思うと一歩も引かずに立ち向かう。

彼女に想いを寄せる男子生徒は多いのだが、あまりの完璧ぶりに相手が卑屈になってしまい、結果誰にも相手してもらえないというある意味不遇な立場。

だが誰にも言えないが、実は屈服させられたい、従順に言いなりにされたいという願望を持ち、その結果、『契約』を持ち掛けたいと常々考えている。

そんな彼女と『契約』したのが俊平。

平均的な女子生徒よりも背が低く、内向的な性格。

いわゆるオタク的な趣味で、その事を同級生や上級生、下級生にまで馬鹿にされ、虐められている。

勉強はそこそこできるが、運動神経は皆無。

不良グループに目をつけられており、頻繁にカツアゲされるも、卑屈に笑って何の抵抗も出来ない為に、多くの者からは軽蔑の眼差しを浴びせられている。

学校では『我が校の最底辺』と囁かれる存在。

そんな彼だが、学校のヒエラルギーの頂点である冴子に、『放課後だけ私を屈服させ、言いなりにしてよい』という契約を持ちかけられる。

事実、冴子を屈服させた俊平だが、そんな主従関係も放課後だけ。

普段はやはり『最底辺』としての扱いを受けている。