「あらあら…」

ホテルの屋上から、生き残った二人の様子を見るサハクィエル。

「強運の持ち主ね…なら今回は見逃してあげる…でも…」

彼女は再び腕時計型の軍事衛星コントロール装置を口元に寄せる。

「照射」

サハクィエルの声で、次々と街にレーザー光線が降り注ぐ。

一発、二発、三発、四発!

神の鉄槌の如く、或いは落雷の如く打ち放たれたレーザー光線は、道行くトレーラーを、高架を走る列車を、立体道路を、渋滞中の車の列を、容赦なく撃ち抜き爆発炎上させる!