レイノルドの取り落としたナイフを素早く拾い上げる耕介。

「刃物はあんまり得意じゃねぇんだがな」

それでも素手で二刀流とやり合うよりはマシだ。

突きかかって来るレイノルドのナイフを。

「ふっ!」

手にしたナイフで弾く耕介。

両者のナイフによる撃剣が繰り広げられる。

頚動脈を切り裂こうとしたレイノルドの一撃を。

「くっ!」

ナイフで受ける耕介。

二人はそのまま近い間合いでの鍔迫り合いとなる。

「ぐぐっ…」

「ぎぎぎっ…」

寸分でも力を緩めた方に、陽光を反射する刃が食い込む。

全身が震えるほどに力を込め、渾身での押し合いをする二人。