振り向き、軽く拳を握り締める耕介。

襲い掛かってきたのは金の瞳、長い金髪を後ろで括っている外国人の男だった。

アメリカ人、いやイギリス人か。

白のTシャツ、ジーンズというラフな出で立ち。

だが肩には耕介の見立て通りのH&K PSG-1狙撃銃が掛けられていた。

「何でジェシカを狙う?」

「……お前にはそう名乗っているのか」

耕介の問いかけに、そう呟く男。

「あぁ?どういう意味だよ」

「……」

男はそれ以上喋らない。

無言のまま、拳を握り締めて構える。

「…そうかよっ!」

耕介は一気に間合いを詰めた。

喋らないなら喋らせるまでだ。