初弾を外した事で、次々と発砲してくる屋上の狙撃手。

「ホテルの中へ!」

身を低くし、ジェシカを庇いながら耕介は走る。

何とか狙撃を無事回避し、ホテル内に逃げ込んだ所で。

「カミサンの顔が脳裏をよぎったよ…!」

焦り混じりの表情で耕介はジェシカを睨む。

「お前なぁ、命狙われてるんなら予め言えよなっ!」

「し、知りません!私、狙撃されるような覚えなんて…!」

狼狽するジェシカ。

だが事実、彼女は狙撃手によって命を狙われたのだ。