「まぁこっからは、ちと眉唾な話なんだがな」

まさか冴子達がウェンディと遭遇していたとは知らない耕介は、ある話を聞かせる。

…ウェンディは数年前に事故で出血多量になった際、猟奇殺人犯の血液を輸血されてしまったというのだ。

童話や絵本を好む心優しい性格だが、時折猟奇殺人犯の人格に支配されては無差別に殺傷を行う。

殺人犯の人格が現れるのは不定期。

何度殺人犯がウェンディに持たせたナイフの数々を捨てようとも、気がつけば彼女は血に塗れた刃物を幾つも所持し、いつでも人殺しが出来るように持ち歩かされているという。