「あ、あの・・・」 腕の中のキミを抱きしめたままの僕に、恥ずかしそうに頬を染めて。 キミが僕を見つめる。 その瞳はやっぱりずっと心に描いていたもので。 僕はそっとキミの体を起こしながらその瞳から視線を逸らすことができない。 キミの瞳を見つめたまま、抱きしめていた腕を放した僕に不思議そうな顔をして、キミは頭を下げる。 「ありがとうございました。ご迷惑おかけしてすみません」 キミの小さな赤い唇から零れ落ちた声に僕の心は震えた。