「あぁ・・・もうそろそろ戻らないとダメかな」
カウンターの奥にある壁掛けの時計をちらっと見て、タイムリミットを知る。
あいといると時間はあっという間に過ぎてしまう。
「・・・圭さん、お昼はちゃんと食べたんですか?」
僕の呟きに、あいも後ろの時計を振り返って時間を確認すると、もう一度僕を見上げて少し心配そうに言った。
「ん?これから何か買って行って食べるよ」
昼ご飯を食べる時間も惜しいくらい、キミに会いたかったから。
「・・・ちゃんと食べて下さいね。お医者様のお仕事ってハードですよね?空腹だと倒れちゃいますよ?」
「倒れたりはしないけど、うん、ちゃんと食べる。心配してくれてありがとう」
あいの気遣いが嬉しい。
彼女が心配性なのは、記憶の中と一緒で。
そんな些細なことがとても嬉しかった。
「じゃあ、今夜電話するから」
「はい・・・待ってます」
笑顔であいの瞳を見つめる僕に彼女は照れたように頬を染める。
僕の何気ない言葉や表情に顔を赤くするあいがいちいち可愛くて仕方ない・・・なんて、僕は重症過ぎるだろうか。

