巡り愛



午後、私は圭さんに約束した夕食の買い物をして、2人で住む圭さんのマンションに帰った。


掃除や片付けなどの家事をして、夕方前から夕食の準備に取り掛かる。


今日のメニューはグラタンとチキンソテーとポテトサラダと、ミネストローネ。


全部圭さんが好んで食べてくれるものばかり。


こうして誰かのことを考えて、料理をするってことがこんなにも自分を幸せにしてくれるということを、最近の私は毎日のように実感していた。


圭さんが喜んでくれるかな、とか。
圭さんの健康のためにこうした方がいいかな、とか。


すべてが圭さんに繋がっていることが嬉しい。


そしてそうやって作ったものを圭さんが嬉しそうに食べてくれて。
笑顔で『美味しい』って言ってくれることが本当に嬉しくて、幸せだと思えた。


今日もそんな幸せを感じながら、夕食の準備をしていると、圭さんから『これから帰る』っていうメールが届いた。


そのメールを見るだけで、もうすぐ圭さんに会えると思うと嬉しくなって顔がニヤける。


毎日一緒にいるのに。
お昼にも一緒にいたのに。


どれだけ圭さんが好きなんだ、私。


と、心の中で呟いて、私は一人苦笑いした。