巡り愛



「で、報告って何?」


それぞれ注文したランチメニューを持って3人でテーブルに着くと、圭さんがいきなり北野さんに切り出した。


さっきから思っていたけど、圭さんの北野さんに対する態度や話し方は少し冷たいような気がするのは、あんなことがあったせいなのかな?


圭さんがいつも私に向けてくれるものと全然違うから、隣りにいる私の方が少しドキドキしてしまう。


でも北野さんはそんな圭さんにまったく違和感がないのか、気にも留めずに笑顔だし。
一口、スープを飲むと、普通に話し出した。


「うん、あの時は色々迷惑かけちゃったけど。ちゃんと仕事復帰もしてまた少し自信が持てるようになったから・・・」


「そう。それは何よりだな。北野は完璧主義者だからちょっと躓くと大袈裟に落ち込むから」


「それはそのまま圭に返すよ。圭は私以上に完璧主義でしょ?」


「そんなことないよ。自分の分はわきまえてる」


2人の会話は私には入り込めないような雰囲気で。
私はただ黙って目の前のオムライスを食べながら聞いていた。


学生時代から一緒だという2人は、お互いのことをとてもよく理解し合っているみたいだった。


ずっと同じ目標に向かって近くにいた2人。
同じ職業で頑張っているからこそ、わかり合えているんだろう。


なんだかそれがすごく羨ましく思えた。



私は圭さんのことをそんな風に理解できているのかな?



心の中に小さな疑問が浮かんだ。