「“かっこよくて優しい”?あい、僕のことそんな風に思ってくれてるの?」
そこをツッコまれるとは思ってなかった私は、聞き返されたことで一気に恥ずかしさがこみ上げてきた。
圭さんのことはいつも“かっこよくて優しい”と思っている。
でもそれを本人に直接言うのは恥ずかしいし、敢えて口にする機会もないから普段は伝えられないことだ。
だけど、聞き返してくる圭さんの声がさっきまでとガラッと変わって、すごく嬉しそうに響くから、恥ずかしいけれど、圭さんの腕の中で私は素直に頷いた。
「圭さんは・・・いつも“かっこよくて優しい”よ。私の自慢の婚約者だよ」
照れてボソボソとした声になってしまった私は、顔も上げられなくて。
後ろから抱き締めてくれる圭さんの広い胸に背中を預けて、俯き加減で答えた。
そんな私の言葉に圭さんの腕の力がさらに強くなる。
背中に感じる圭さんの見かけよりもずっと逞しい胸の温かさに、ドキンドキンと鼓動が高鳴る。
「嬉しいよ。緊張してる僕を慰めてくれようとした言葉でもあいにそう言ってもらうのが何よりのカンフル剤だね」
「・・・・・本音だよ?」
確かに圭さんを元気づけたくて言った言葉だったけど、嘘なんかじゃない。
本当にいつもそう思っているんだから。
圭さんは、いつでもどんな時でも私の自慢の婚約者だって。
小さく消えるような私の呟きも聞き逃さずに、圭さんはふふっと幸せそうに吐息を零して、チュッと私の首筋にキスを落とした。
「なら、僕は最高に幸せ者だな。僕もあいのこと、“世界で一番可愛い”って思ってるよ」
艶っぽい色を含ませたその声で耳元に囁くように言われて、私はゾクッと震えた。
私がそんなに可愛いわけないけど。
それでも私は圭さんの腕の中で真っ赤になった顔を俯かせて、高鳴る鼓動と溢れる幸せをに浸っていた。

