「・・・・・・・」
私は何も言えずに、溢れてくる涙を止めることができない。
圭さんが音もなく嵌めてくれたその指輪は私の指にぴったりで。
どうしてサイズがわかったんだろう。
なんて、そんな疑問はどうでもよくて。
私はその思いがけない贈り物と圭さんからのプロポーズの言葉に、声を失くしてただ嬉し涙を流していた。
「あい、返事は?」
泣きじゃくる私をあやすようにゆっくりと髪を撫でてくれている圭さんが、穏やかな笑顔を浮かべながら優しく訊いた。
「・・・ぅっ・・・は、は・・い。よろしく・・お願い、しま・・す」
溢れる涙でうまく声が出せない私は途切れ途切れになりながら、懸命に言葉を紡いだ。
その私の返事を聞いた瞬間、圭さんは私を包み込むように抱き締めてくれた。
「ありがとう」
抱き締めた腕の中にいる私の耳元で圭さんが揺れる声で呟いた。
その呟きに圭さんの深い想いがこもっているようで、私の心は感動で大きく震えた。
『ありがとう』は私の方だ。
ずっとずっと、心の記憶にあるだけの私を想っていてくれて。
私とこうして出逢ってくれて。
出逢った瞬間よりももっと深く私を想ってくれて。
私とずっと一緒にいたいと思ってくれて。
そのすべてに『ありがとう』を言うのは私の方だよ、圭さん。

