「うん、美味しい!この間のお弁当もすごく美味しかったし、あいはやっぱり料理上手だね。いい奥さんになるよ。僕、幸せ者だな」
「・・・・・・・・」
にこにことご機嫌な笑みを零しながら、そう言った圭さんの言葉に私はドキンとして思わず持っていたスプーンを止めた。
『いい奥さんになるよ』
『僕、幸せ者だな』
なんて・・・私がまるで圭さんの奥さんになるって言ってるみたいで。
私だって、いつかは圭さんとそうなりたいと心から願っているけれど。
こんな風に自然に言われると、逆に期待が膨らんで意識してしまう。
少しでも離れてることが寂しくて仕方ないと知ってしまった今、その未来が1日も早く来てほしいと望んでいるから。
「ご馳走様でした」
圭さんは私の用意したお昼ご飯を全部食べてくれて、満足そうな笑顔で手を合わせた。
子供みたいなその仕草が可愛くて。
満足してもらえたことがとても嬉しかった。
「片づけてくるから、圭さんはゆっくりしててね」
そう言って食器を運ぼうとした私から、圭さんはその食器の乗ったお盆を取り上げた。
「ご馳走になったんだから、片付けは僕がするよ」
「え、大丈夫だよ。圭さんはお仕事で疲れてるんだから、座ってて」
「じゃあ、2人で一緒にやろう。そうすれば早く終わって一緒にゆっくりできる」
圭さんは食器をキッチンに運ぶと、あっという間に洗い始めた。
私が慌てて代わろうとしたけれど、圭さんは譲ってくれないから、結局、圭さんが洗ってくれた食器を拭く役に回った。
疲れている圭さんに申し訳ないと思いながらも、2人で一緒に片付けるのは意外に楽しくて。
圭さんの言うとおり、2人でやるとあっという間に片づけ終わって、私達は食後のコーヒーを持って、リビングへ戻った。

