『圭さん?』
僕を呼ぶあいの声がして、僕はハッと顔を上げた。
『あい!!』
僕の目の前であいがいつものように柔らかな笑顔で笑っていて。
僕は夢中で彼女を抱き締めた。
『あい、よかった!目が覚めたんだね』
抱き締める僕の腕の中であいは何も言わずにただ、微笑んでいる。
さっきまで苦しんでいたあいがこんな風に立ち上がれるはずないのは、少し考えればわかることなのに、その時の僕はそれにも気づかずに夢中であいを抱き締めていた。
『あいがこのまま僕の前から消えてしまったらって・・・すごく怖かったんだ』
僕のその言葉に、あいはそっと両腕を僕の背中に回して、優しく撫でるように抱き締めた。
『圭さん・・・私、とっても幸せだった。圭さんとずっと一緒にいられて。圭さんに愛してもらえて・・・・・本当に幸せだったから。だから悲しまないでね』
凛とした澄んだ声で僕の腕の中で微笑むように言葉を紡ぐあいに僕はドキンと嫌な鼓動が大きく跳ねた。

