巡り愛



「朝、中庭を散歩している時にブローチを落としたらしいの。気付いたのは部屋に戻ってからで、その時には雨が降り出していたから、雨が止んでから探しに行きましょうって看護婦さんに言われたみたいなの。でも・・・・・その後、あいが部屋からいなくなっていて、みんなで探してくれたそうなんだけど・・・大雨の中、あいは中庭で倒れていたって・・・・・」



あい・・・・・



なんて、馬鹿なんだ。


ブローチなんてそんなに必死に探さなくてもいい!
あんな土砂降りの雨の中、一人でどうして探しに行ったりしたんだ。



僕が、僕が来てから言ってくれたら探したのに。



雨が上がってから二人で探したっていいだろう。



なのに・・・なのに、なぜ一人で。




僕は呼吸をするのも苦しくなって、思わず膝をついて、その場にしゃがみ込んだ。