病院に着いて、あいの病室に駆け込む。
「あいっ!!」
叫ぶように声をかけた僕に気付いたのは、あいのベッドの横で祈るようにあいの手を握っている彼女のお母さんだった。
「圭君・・・来てくれたのね」
おばさんの目は泣いていたのか真っ赤に腫れていて。
僕は嫌な予感しか浮かんでこないのを振り払うように、あいのそばに近いて横になるあいの顔に目を向けた。
ベッドに寝ているあいは真っ赤な顔をして、苦しそうに息を乱していた。
「・・・・・何があったんですか?」
あいの様子は一目見て、ただ事ではないとわかった。
でも昨日は風邪さえひいていなかったあいが、どうして急にこんなことに・・・
絞り出すように訊いた僕の言葉に、隣に立つおばさんはあいの枕元に置かれたブローチを手に取りながら、涙声で教えてくれた。
「このブローチを雨の中、一人で探していたらしいの」
「な・・・・・なんで・・・」
僕は頭を殴られたような衝撃を受けた。
僕があいに贈ったブローチのせいで、あいはこんなに苦しんでいるのか!?
おばさんから手渡されたブローチを強く握り締めながら、僕は苦しさに耐えかねて顔を歪めた。

