魔法のキス


うちのパパの会社は成功して、どんどん事業を拡げている。


本当は雄馬のところの印刷会社と取引しなくても、他にも立派な印刷会社に頼めばいいところなんだらうけど。


パパはそれをしない。
それは雄馬のお父さんのことを、友達だと思っているからだ。


でも、雄馬はそう思ってはいない。
同情されていると勘違いしてるのだ。


雄馬のところは仕事が丁寧だとも、パパは言っていたのだ。


ひねくれ者。


悪いけど雄馬のこと、そう思ってしまう。