魔法のキス


私の母の気持ちとしては、そうなのだろう。
しかし、これからのことはどんな風になるのかわからないのだ。


「おじさんは施設に入ることになるって言ってたわ。私が手伝うのも、その間のことなんだし、とにかくこれからのことは何もわからないの。みんなで相談しながらやっていくから。お母さんも相談に乗ってよ」


「わかったわ」


次の日のお昼前過ぎに、雄馬が迎えにきた。
雄馬のお母さんは、後ろのシートに座っている。


私は、午前中のうちに、近くのお花屋さんで、プリザーブドフラワーを買った。
これなら、病室にあっても邪魔にならないし、水をやる必要がないので、お見舞いに選ぶ人も増えているということだった。


「おはようございます」


「おはよう朋花ちゃん。今日もありがとう」


私が助手席に座ると、雄馬は病院へと車を走らせた。
私も神戸に戻ったら、運転免許を取った方がいいと考えていた。