やはり、雄馬は両親のそばにいなくてはならないのではないか。
雄馬のお母さんひとりでは、お父さんのことを支えていくことはできないのだ。
雄馬だけではない。
私自身も、近い将来、佐伯家の家族になるのだから、私も神戸に戻り、雄馬のお母さんを手伝うべきではないのだろうか。
しばらく病室に居たが、お父さんが起きないので、明日又出直すことにした。
「おばさん。又明日来ますからね。それと私も実家にいるので、何か手伝うことがあれば言って下さい。夜でも構いませんから」
「ありがとう朋花ちゃん。朋花ちゃんが雄馬のお嫁さんになってくれたら、私も嬉しいわ。お父さんも喜んでいたのよ」
結婚イコールふたりだけの世界ではない。
親を診るということも含まれている。
雄馬との結婚は、雄馬のお父さんの介護をするということになるのだ。

