自分を追いかけてきてくれた、などと自惚れるわけではないが、少しはそういう気持ちもあったのだと思う。
大学へ入学するきっかけになったことは事実だろう。
大学を受けるとしても、神戸の大学でも良かったはずなのだから。
雄馬は神戸にいるべきだったのだ。
何もかもが、自分のせいのような気がしたが、それは私の勝手な思い込みであり、思い上がりだということにもなるので、とにかく、おじさんの回復を祈ること。
今の私には、それしかできないのだ。
仕事が終わり、家に帰ってから雄馬からの電話を待った。
夜の7時過ぎに、やっとケータイが鳴った。

