少しでも、仮眠をとらせてあげないと、真夜中まで働いているので、寝不足が続いているのだ。
どうしてそんなに頑張るのだろう。
きっと、家賃を払うためと、卒業後に私と結婚するための資金を、少しでも貯めるためだろう。
家賃は、私と半々で出しているが、バイトだけの雄馬には、かなりキツイのだと思う。
そして本当は、夜中に雄馬が帰ってきた時には、ほとんど私は目が覚めているのだけど、疲れて眠っているふりをしている。
エッチをしたくないから寝たふりをしているわけではない。
私が寝てると安心して、雄馬もベッドに入るとすぐに眠りに入っていくからだ。
『生活』と『恋愛』は違うものなのだ。
それは『結婚』と『恋愛』が違うことと同じ意味だ。
しかし、そこに幸せはある。
愛する人と一緒にいられること、家族になること、それ以上の幸せはないのだから。

