魔法のキス


スウェットを借りて、暖房を消し眠ることにした。


いつのまにか深い眠りに入っていった。
今日はいろいろと疲れた……。


翌朝、坂口さんは私よりも先に起きて、朝食の準備をしてくれたようだ。


部屋も暖まっていた。


「店長おはようございます。朝食、なんにもないんですけど、出来ましたから顔洗ってきて下さい。タオル置いてありますので」



坂口さんはよく気が利く女性だと思った。


まずトイレを借りた。
昨日も何回かトイレに入ったが、ウォシ
ュレットではないし、便座も暖かくない。
一応洋式なんだけど。


それでも座ったときにひやっとしないように、便座に貼り付けるタイプのシートをしてくれている。


坂口さんは彼女にするには完璧な女性なのに、何故うまくいかないのだろう。




完璧すぎてもダメなのかもしれない。



朝食はトーストとコーヒーにハムエッグだった。


「こんなものしかなくてすみません」


「十分よ。私も朝は同じたわ。いただき
ます。ほんとにいろいろお世話になったわ。ありがとう」


「こんなことならいつでも相談に乗りますよ」