魔法のキス


4日に優美奈と千里が出勤してきた。


「おはよーございます。店長、福袋余りました?」


優美奈が開口一番そう私に言った。
やっぱり楽しみに待っていたのだ。


「ごめん、初日に完売してしまったわ」


「えーっ!そんなぁ。楽しみにしてたんですよぉ」


今にも泣き出しそうな声で訴える。


「私もまさか完売するとは思わなかったんだけど。どうしようか?制服として着てもらってたのはダメ?処分しようと思ってるんだけどね」


そう。
オープンしてから月に2回、ショップの洋服をみんなに着てもらっていたのがあるのだ。
クリーニングにも出してあるのでまだまだ着れる。


「あっ!それでいいです!可愛いのばかりだし」


「私もお願いします」


千里も欲しいみたいだ。


「良かった。じゃあ帰りに好きなの持って帰ってね。プレゼントするわ」


やったー。
と2人同時に言い喜んでいる。