音に乗れ!

体育館には、右から1年1組、2組、3組、4組。2年1組、2組…て感じで各クラス背の順に並ぶ。


わたしは背が中くらいだから、列の真ん中辺りに座る。

左隣にクラスの中くらいの男子が座って、右隣に1組の中くらいの男子が座る。

大輔くんは1組の後ろの方にいるから、わたしは背が伸びたらいいなと密かに願ってる。
右に2つ隣には、沙代が見えるから、わたしたちはよく手紙交換をする。

沙代はよく、話をしている先生の顔マネとかをして人を笑わせた。
今日の始業式でも、喋る前に「んー」と言いながら眉間にしわを寄せる教頭先生の真似をしたので、わたしは大げさに口をふさいで笑うのを我慢した。沙代のものまねは特徴を捉えてて、本当に面白い。

ぷぷぷ!くくく!と笑っていると、周りがガタガタっと立ち上がり、焦ってわたしも立ち上がる。
ステージには合唱部の新部長だと発表された女の子が立ち、ピアノの前に元部長の男の先輩が立っていた。
2人はぺこりとお辞儀をして、拍手を受けた。
どうやら校歌が始まるらしい。

女の子は元気いっぱいに、全身で指揮をした。
前奏が終わるとき、指揮者が両手で指揮を始めたすぐあと、全校生徒がブレスをする音がわたしは好きだ。

スッと体育館の空気が動く音が、わたしはすごく好きだ。