音に乗れ!

小児科をコジカと読んでしまったがためにそのあだ名がついた彼は、自転車にまたがる初沢くんとその荷台に乗る大輔くんとその他数人と一緒にアイスを食べていた。

うわーうわーどうしよう、まだいたんだまだいたんだ―!!!

と言う気持ちを抑えてコジカに近づく振りをして沙代は初沢くんに、わたしは大輔くんに近づいた。

「コジカ何食べてんの?ちょっと頂戴。」
沙代は不自然なくらいコジカしか見ないでそう言った。
「勘弁してよーガリガリくんだよーパピコじゃねんだからよー。」

コジカはウハウハと笑う。

1年の時、私は沙代と大輔くんとコジカと同じクラスだった。今はコジカと同じクラスだ。
沙代は今大輔くんと一緒で、沙代とコジカと初沢くんは1・2年と体育委員会で一緒。

大輔くんがアイスを食べてる。カッコいいな。いいな。

「大輔のアイスの実もらえば?」

とコジカが言うので、私はビクッと反応してしまった。