ふわふわ恋愛

 何も言えずその場に立っていると

 「俺さ、そういうの

  嫌いなんだよね」

 あ、今私先輩に振られたんだ

 私は隠してるつもりだった気持ちも

 行動も

 先輩にはすべてお見通しで……

 「最初工藤さんが、俺を呼びにきたとき

  正直告白かなって

  思ってた

 

  工藤さんからの」

 私が呼びに行ったのだからそう思うのもしかたがない

 私は黙って先輩の話を聞いていた

 「っていうか、工藤さんからの告白だったらいいなって


  思ってたんだけど?」

 「え!!!?」

 びっくりして顔を上げる

 「なのに

  違うなんて

  今ちょっと怒ってる


  俺」

 「ご、ごめんなさい」

 訳も分からずただ謝る私

 いまいち頭の整理ができていない

 「もう隠しても意味ないから、言うけど



  俺は

  図書室で会う前から

  工藤さんが

  


  好きです」