―『助けてくれて、ありがとう。かいくん』
―『大丈夫か?』
そう言って私の頭を
よしよし。って優しく撫でてくれた。
あの時の、暖かい手は忘れられないなぁ。
だって
暖かい手で頭を撫でられただけで
すぐ笑顔になっちゃったんだもん。
―『心優、何か合ったら俺に言え!!
ぜーったい守ってやる!!』
―『うん!!』
そんなかいくんが、私は大好きだった。
でも…小学生になって、お引越しちゃったんだよね…。
小学一年生の時
かいくんが引っ越ししたって聞いて、ショックで
大泣きしちゃったんだっけ。
お別れさえも出来なくて。
お母さんに言われるまで知らなかったんだもん。
かいくん…会いたいなぁ。

