私と河瀬くんはとても仲がよくなって、いつも一緒にいるようになった。
桃子ちゃんと私と河瀬くん3人組ができた。
3人でいるとき、友達って感じでただただ楽しかった。
河瀬君のことは好きだけど、恋愛感情かどうかよくわからなかった。
それについて深く考えたくなかった。今はこの関係が楽しいから。
ある日、学校の帰り3人でカラオケに行った。
河瀬君が最初に選んだ曲はバラード、ラブソング。
すると桃子ちゃんが河瀬君を肘で押して冷やかした。
河瀬君は歌が上手でいい声をしていた。私も桃子ちゃんも惚れ惚れしてしまった。
「河瀬うまいじゃーん。声がいい!一瞬惚れそうになったー!」
と桃子ちゃんが冗談交じりに言った。
私もうんうんと頷いた。
私も歌った。桃子ちゃんと友達になってから、カラオケに初めて来た。
それから私は歌うのが大好きになった。
桃子ちゃんとは音楽の趣味も合うからカラオケも楽しい。
河瀬くんはラブソング的なのばっかり歌っていた。そういう歌が好きらしい。
河瀬君をみながら、カケル君はどんな歌を歌うんだろう。と、考えていた。
カラオケを出ると、すっかり暗くなっていた。
4時間。カラオケにいた。
時計を見ると19時を過ぎている。
3人で割り勘計算していると、
「さくら?」
と声がして、声のする方を向くと。
声の主はコウタだった。
コウタは友達と3人でカラオケに来ていて、トイレに来たところばったり会ってしまったらしい。
コウタに会うのは、いつぶりだろう?
コウタの顔を見ながら久しぶり過ぎて、かける言葉もなくコウタを見つめていた。
コウタはあたしの隣にいる桃子ちゃんと河瀬くんを交互にみているようだった。
コウタに久しぶりに会ってあたしは戸惑っていた。
「誰?知り合い?」
桃子ちゃんに言われて、ハッとした。
「そ、そうそう。知り合い。っていうかお隣さん。」
桃子ちゃんに言ってから、あたしは立っているコウタに近づいた。
「コウタ何してるの?」
と言いながらコウタの腕をバシっと叩いた。
コウタは迷惑そうに
「いてーな!やめろ。」
と言って、トイレに行ってしまった。
久しぶりの再会だったのに。そっけない。
帰る方向がバラバラなので桃子ちゃんと河瀬くんとは駅でバイバイした。

