「あら、梨里。なんだか久しぶりね。」



家のインターホンを鳴らし、出てきた祖母はこんなことを言った。



まあ、それもそうだ。

恒例、といっても、電車で何駅+徒歩何分もの道のりを、1ヶ月に何回も来れるほどの体力もお金もないのだ。



だから、実際は、春休みに家族と訪れて以来の約3ヶ月ぶりだった。



季節はもう夏が訪れようとしている。
あと1ヶ月もすれば、もう夏休み。