サンタ…クロース?

「ま、待ってくれ!」

思わず俺は奴を…サンタクロースの息子を呼び止めた。

「ん?なんだ?もう欲しいものはあげられないぞ?」

「い、いや…そうじゃなくて…」

「じゃあなんだ?」
俺の顔を覗き込む。

「あの…その…あ、ありがとうな」

聞きたいことはたくさんあった。

何者なのか。

それはサンタと言われるだろう。

なんでそんなことできるのか。

それはサンタだからと言われるだろう。
聞きたいことはある。
しかし何と言っていいのか分からない。

しかし、その男はすべてを悟ったように笑顔で…

「はは、俺はサンタだからな、あんなのは朝飯前ってやつだ。ま、来年も運が良かったら欲しいモノをくれてやるよ!」

そう言って、煙草をふかしながら去って行った。

「不法侵入の前に…歩き煙草で捕まらないだろうな…」


奴は次の家のドアを蹴破りに行ったのだろう



さて、来年は何を希望してみようか?
金なんてのもいい…だけど…来年もドアを蹴破られるだろうか?
そしたらまたドアの修理を頼もうか?
いや、そんなのは次の日に直せばいいか。
じゃあ来年は、やっぱり…あいつの時間を少し貰って、会話してもらおうか…


「…事実は小説より奇也…か?」

なんてニヤついて考えながら、俺は再びレポートに手を付け始めた。
レポートの完成品を頼めば良かったかな…?なんてことを考えながら…



fin