祖母は母に似ている。
やっぱり親子だからだろうか。
人情深くて、他人をほって置けない正義感と慈悲を持つ。
私達が祖母の家で暮らすようになってからは、和食中心にしか作らなかった料理を私や弟の涼が好きな洋食を中心に作ってくれるようになり、母は仕事、私は勉強が忙しいだろうからという理由で家事も殆ど祖母がした。
「おじいちゃんが亡くなって一人じゃ寂しかったけど、あんたらがおってくれるから気合い入るなあ」
そう言ってやっぱりしわしわの目尻を下げて笑う。
夏休みになれば必ず出迎えてくれるその笑顔が大好きだった。
父も母も共働きで、日中子供達しか家にいない事を心配して母が祖母の家に預けた。
決まってお盆辺りの一週間、私達は泊まり込むのだ。
そしてお盆の日には親戚が集まって夜は宴会だ。
私の夏休みの記憶の一つ。



