しかしこの17歳の夏に起こったこの出来事は小さな種じゃあまりにも収まらないものなのだ。 壁でも落とし穴でも砲弾でもない。 そう、強いて言うならば鏡と呼ぶのが一番近いのかもしれない。 夢か現実かも定まらないこの出来事を私はこの先誰にも話すつもりはない。 きっと信じてはもらえないだろうし、信じてもらう必要もない。 何しろあの夏は私だけの夏で、私以外の人は関係がなく、私と彼女以外誰も知らないのだから。 とにもかくにも、この17回目の夏は"最低の夏"ではなかったという事だ。