そして、最近ほとんど誰にも話さなくなった色んな話を話したい。
あの時の大会、本当に頑張ったんだよ。
泣きたかったけどみんなの前では泣かずに我慢した。
最近やけにどうしようもなく不安になる時がある。
私、もしかしたらあの子に嫌われてるのかもしれない。
バースデーケーキの蝋燭(ろうそく)が段々増えていくのは何だかわくわくして嬉しかったけれど、同時に段々減っていくものもあるだなんて知らなかった。
私は、もしかしたら私達は、歳を追う事に確実に人との壁を作っているのかもしれない。
大嫌いだったあの子が次の日には仲良くなるだなんて事も、日によって色んな子と遊ぶなんて事ももうほとんどない。
私はいつの間にか何にも話せなくなっていたのだ。
こんな些細な悩みを話す事さえ私はたじろぐ。
誰かに気持ちを話す事が恥ずかしいから。
けれど、
もう一人の私なら
「うん、そうだよね。分かるよ」
ときっと言ってくれる。



