日がまだそんなに傾いてない。
時計も携帯も置いてきたから正確な時間は分からないけれど、寝てからそう時間は経っていないのだろう。
支障はない。
私は回れ右をして途中だった散歩を再開する事にした。
そこで、その一歩目を遮るかのように「じゃあねー」と高い声が聞こえた。
さっきの子達だ。
私はその声に反応してごく自然に振り返り、ワンピースの女の子はこちらに向き直った。
目が合う。
その瞬間、
「は?」
思わず口から声が飛び出た。
ぽろりと落ちた言葉も、丸に近く見開いた目も、ぽっかり開いた口も、全てがだらしなかった。
しかし、そうも言っていられない状況だったのだ。
眼下にとんでもない光景が広がっている。
それはぼやけた視界でもはっきりと分かった。
彼女は確かに"幼い頃の私"だったのだ。



