青の向こう




そんな事を思いながら正面に向き直った。

そこで私は大きく驚いた。


目の前に家が建っていたのだ。

木造っぽい建築のくたびれた家。

扉の前には雑草が生い茂り、壁の板は長年の雨風の影響でかなり濃い土色になっている。


あれ、と思った。

確かに鳥居の前には家一個分の空地があったはずなのに。


寝ぼけていたのか、それともあの時既に夢だったのか。


私は自らの記憶力がかなり乏しい事を自覚していたからそう思う事ですぐに納得した。


逆に今のこの状況が夢なんて事があるはずないのだから、恐らくそのどちらかだろう。

私はそう思いながら頬を摘んだ。


うん、確かに現実。