それなのに、舞花が出て行っても俺は引き止めることをしなかった。


とりあえず部屋をもう一つ取って瑠夏を移らせた後に舞花を迎えに行けばいいと思っていた。



「なんだか、あたしお邪魔だったかな?」



結局、その言葉に反発も出来ず、連絡の取れない舞花を追い掛けず、部屋からずっとただメールを送るだけ。


次の日もようやく二人で出かけられると思ったのに柴田を待つ間、一人ぼっちだという瑠夏を優先した。




そのときからもう瑠夏の策略は始まっていたんだ。