駆け引きオフィスラブ〜幼なじみにはカナワナイ?〜

「謝ればいいと思ってるでしょ?あたしが、あたしがどんな気持ちだったと思う?湊から浴衣が届いたと思ってすごく嬉しくて、それを着て神戸駅で一人湊が来るのを待ってた。


それなのに、何の連絡もなくてやっとかかってきた電話はあの人から。浴衣もあの人があたしをあざ笑うために用意したもの。それにね、あの人言ってた。『湊は足首にキスをするのが好き』だって。嘘つき。もうあなたのことなんて信じられない」




震える肩に伸ばした手を払われる。瑠夏はそんなことまでしたのか。



あの日、あの花火大会の日。仕事場に確認作業をする必要があったからそれを済ませて花火大会に行くつもりだった。